人はなぜ、ものを積みたくなるのか?

人はなぜ、ものを積みたくなるのか?

「積む」という行為は、人間にかなり早くから組み込まれています。
赤ちゃんは、生後1年ほどで積み木を重ね始める。これは単なる遊びではなく、「物には重さがある」「支えがないと倒れる」という重力の法則を、手を使って学んでいる時間だと言われています。私たちは生まれつき、物理を指先で確かめたい生きものなのです。

大人になっても、その感覚は消えません。
積み上げる遊びがやめられないのには、心理学で知られたいくつかの理由があります。

ひとつは、「あと少しで終わるもの」ほど気になってしまう、という性質。
人の脳は、達成しかけて止まったものを強く覚えていて、「もう一段だけ」と手を伸ばさせます。

もうひとつは、「崩れるかもしれない」という不確かさ。
報酬が約束されているときより、成功するか分からないときのほうが、脳は強く反応することが分かっています。倒れそうで倒れない、あの緊張がクセになるのは、そのためです。

そして、崩れてもやり直せる気軽さ。
失敗のコストがゼロだからこそ、人は何度でも挑めるのです。

積んで、崩れて、また積んで。
ひと遊びしたら、温かい紅茶をひとつ。

ザクッとしたパイ生地に、甘じょっぱいキャラメルや、萩産夏みかんのマーマレード。
小さなゲームのあとは、どうぞゆっくりとした時間を。

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